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埋め草

ウエイン・ショーターの実兄アランの録音は非常に少ない。ヴァーヴに残されたリーダー作とアメリカ30に残されたアルバム、この2枚が(多分)リーダー作のすべてだろう。ウエインによれば卓越したインプロビゼーションの方法論を持っていたが、いくらレコード会社の重役陣にそれを説いても最後まで全く理解してもらえなかったという。

アランの曲を取り上げたミュージシャンはギル・エヴァンスを筆頭に、弟のウェイン、マリオン・ブラウンなどごく親しい関係者の間に限られていた。

今聞くと、特に難しいことをやっているわけでは無さそうなのだが、無調の曲がとにかく多いこと、執拗かつ単調な(同一音形の)オスティナートを特徴としたことなど、旋律性やリズミックさといった「わかりやすさ」が皆無だった点にアランの「理解されにくさ」があったのではないかと思う。


Intercommunal Music/François Tusques

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アメリカでフリージャズが死に、主要ミュージシャンがフランスに逃げて70年代中盤までなぜかフランスがフリージャズ大国になる(その後はドイツにシ-ンが移る)ようですが、これはシャンダール吹きこみの一枚。シルヴァの変態アルコ引き、マレイの繊細かつ豪快なドラムなど、アメリカ脱出組の演奏が際立つ一枚であります。この曲、一応、リーダー作となっているのですがこのテーマの構造、これが典型的なアラン・ショーター節です。アラン作じゃないかなぁ。。。フリージャズなので理解できない向きは無理して聞かなくてもいいと思います。37分もあるので早い話が途中で飽きますw

Iditus/Marion Brown

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典型的なショーター節が聞けるIditus。先発ももちろん作曲者自身。このアルバムの再発されないねぇ。。。これはマリオン・ブラウンのファンも必聴なので再発して欲しいねぇ

Mephistopheles/Wayne Shorter

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これは定番。だが、何故かこのアルバム、国内盤出にくかったんだじぇー!キングの時も確か末期だったし、東芝ではたしかアナログでは最後まで出なかった。。。で、この曲、マリオンのESPのアルバムに入っていた「エキジビジョン」と異名同曲である。


おまけ

Pan African festival/Clifford Thornton

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以前にも書きましたが、仏BYGはなぜだか日本盤がでない不思議なレーベル。60年代末からフリーのいい音源を残しております。このアルバムはクリフォード・ソーントンのリーダー作ですがシェップ一派総出演的な勢いが素晴らしいです。このドラムもマレイですね。シェップ自身はソプラノ一本で勝負。バレルが若干おとなしい感じで肩透かしを喰らいます。モンカー先生もいるぞ!

Ketchaoua/Clifford Thornton

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タイトル曲。お化け映画のサントラのようなテーマですが、アルジェリアにあるモスクの名前のようです>Ketchaoua

Osmosis/grachan moncur III

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傑作「ある朝、早く目覚めて」からOsmosis。フリーに偏見持っている人はモンカーとマリオン・ブラウンから入るといいと思う。フリーというのは別にデタラメをやる音楽じゃないということがこの二人の演奏を聞けばわかるはず。デタラメと言うのも様式としてはあるけれど(山下洋輔とか)少なくともそれはフリージャズではないので、そこ注意が必要だと思う。