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行く先不明の競馬blog

Perfume LIVE tour 2009 まとめ 3

・パフォーマンス

今回のツアーはホールとアリーナと言う規模も仕掛けも全く異なる会場での連続公演となった。ホールというが、実質劇場と見ても差し支えない。ライブハウスやアリーナには元からある設備がないのでウエルメイドで作り込む余地があるが、劇場の場合、設備は現場にあるアリものを利用することが前提になる。客席を剥がして花道を作る訳にも行かない。

例えばコマ。作り込んだ装置の転換を瞬時に容易にする設備だが、公演で使うホールごとに配置やサイズが異なる場合、ある会場だけでコレを使い、使えない会場では使わないというわけには行かない。照明や音響も同様であって、作り込みの出来る(しかし金のかかる)アリーナと、アリもの次第の制約を受ける(しかし安く上がる)ホールとでは自ずと表現できる内容も異なって来るだろう事が予想された。


戸田市文化会館で幕を開けたホールツアー。その形式は「レビュー」だった。レビューと言う形式はあまり馴染みがないかもしれないが、簡単に言えば歌や踊りを連続して「見せる」見せ物である。宝塚やミュージカル、ダンス系ではよく見られる形式であってホールに向いている演目でもあった。したがって、この形式を選択した事への是非はない。だが、このスタイルはPerfumeにとっても客にとっても未知未体験の領域だ。初日の戸田公演ではその欠点(欠陥ではない)がストレートに出て来てしまった。とにかく、曲毎の転換がまだるっこしい上に一々暗転するので連続した感じが途切れる。レビューと言うのは考えて見れば次々に演目と演者が代わりながら流れるように歌と踊りが披露されるものであって、同じ演者が舞台上に留まり続けると言うのはあまり記憶にない。衣装替えがないんだから袖に引っ込む必要はない、と言うのは理屈だ。実際には次の仕掛けまで暗転したステージの上で棒立ちしているPerfumeと暗転の意味がわからず呆然と立ち尽くす客との間でお見合いが発生した。演出家の目論見としては暗転が開けると暗転前の立ち位置とは異なるフォーメーションのPerfumeが現れたり、そこになかったはずのマイクスタンドやキューブが現れたり、持っていなかったはずの帽子を持っていたりと言うような驚きの連続をステージ上で展開させたかったに違いない。だが、それはそれで置いておくとして、実際の公演での転換は上手く機能していなかったし、そもそも客がレビューを理解できる層ではなかった。戸田初日が散々な酷評に晒されたのは故なき事ではなく意味も根拠もあっての事だった。


しかし、こういったものは一発勝負で判断されるものではない。公演期間というものがあり固定したツアースタッフという存在がある以上、必ずそこには修正と熟練と言う正の要素が加味される。だいたいこういったものは公演後半には大化けしているモノなのだ。そしてそれは実際にそうなった。




公演後半は打って変わってアリーナ公演となった。アリーナではホールと異なり設備を持ち込むことが前提となる。アリーナとどのように変化するのかしないのかが大きな注目点となったが、結果としてホール公演とはまったく異なる内容となった。

アリーナ公演ではY字型の花道がつくれれ主としてセンターステージと花道の間でMCおよびパフォーマンスが行われた。サイズの関係上、センターステージに移設できないギミックを使ったプログラムのみがメインステージ(実質バックステージ)で行われた(Take offからの一連、edge、ジェニーとその前後、アンコール)

名古屋初日ではさらに花道を使った楽曲が多く、Aブロックの観客はほぼ丸2時間、黙殺状態に置かれた。Dブロックは遠いとはいえPerfumeの3人を正面に捉えることができるが、Aブロックの観客は遠い上に背中しか見ることが出来ない。背中だが近いBブロック、ほぼ間近で正面というCブロックと比べたら失礼なくらい不可解な席となったのが今回のAブロックだった。

これに関しておそらく思うのはチケットの転売行為対策ではないかと思う。ホール公演の時点でステージ際席の転売市場での価格高騰は目に余るものがあり(5万以下はまずない)これに水をかけるためにあえてそうしているように感じた。MCの際もメインステージ際の客に声をかけることはまずなく、目線さえ降りてこない状態だった。花道際の客が次々にksykに虐殺されていったのとは際立った対照だ。つか、あ~ちゃんかわええ<関係ないし

おそらく、そのことが判明した以降のセンター(アリーナ)C3前列の客に対しても事務所(およびPerfume)は快く思ってはいないと想像するが、そこの席をわざわざ連番で「取って」座る連中もいるというのは度胸があるなぁ、と個人的には感じた

花道を使ったMCにしても名古屋初日はボックス席の関係者の方を向いている時間がほとんどで、反対側に席を取った客はほぼ黙殺されていた。これらは徐々に解消されていくことになるが、武道館や代々木では感じられなかった(と言うより工夫によって「起こらないように」していた)だけにあえてなぜ同じ客席でここまで差がつくようなステージの作り方にしたのかは謎のままだ。

結局、そのような構造でステージを作り、演者の振る舞いによって積極的に「干され席」を作った結果、アリーナ公演は観客全体が渾然となって爆発するというような局面は非常に限られていた。冒頭と、edgeとポリリズムPerfumeくらいだろうか。3人いるんだから3方向はカバーできそうな気もするのだがあえてAブロックの客を黙殺したところにAMUSEの意図を感じずにいられない。


もっとも、横浜アリーナは左右が小さい小箱でであってAブロック最前列の端でもセンター席からはそう遠くないので、大阪城ホールやガイシホールのようなことはなかったのかもしれない。ここらは実際に座った人の感想を待ちたい。

結論として、Perfume LIVE tour 2009は前半がレビュー形式であり、後半がスタンディングライブ形式であったように感じた。戸田初日でスタンディングライブのつもりでやってきた(レビュー形式をそもそも理解できない)層が大勢を占める中、機械的な拍手を続ける異様に静まり返った客席に向けて硬い表情で頭を下げるPerfumeと言う光景は二度と見たくない、と、個人的には思った。

まぁ、食い合わせだわな、結局。