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行く先不明のパソコンblog

必殺仕事人2009 第8話

頼み人が主水のところに仕事を依頼に来る(久々の)正統派脚本。相手を殺す気満々の主水もいい。掏りと贋金作りの勝手な個人的諍いなので「ただ金をもらって仕事をすればいい」感が出ているのも評価高い。悪い奴が善人(と言うか仕事人の知人)をいじめ、憤りで(と言うか個人的な仕返しで)仕事するくらいなら最初から助けてりゃいいわけで、それはありていに言って仕事人じゃない。それは別の番組だ。構造が間違っている。


金をもらって「赤の他人の恨み」に落とし前を付けに行くのが仕事人だ。今回、掏りの女房が「掏りの女房として落とし前をつけないわけにはいかないんですよ!」と(殺し屋の元締めである)主水に仕事を依頼しに行くのは理にかなっているし、もう何年も前から外部組織への秘匿対象ではない主水(現チームの秘匿対象は小五郎だ!)がそれを「仕事を請けるシステムが違うから」と言って断る理由はない。今回、そこが残念で、あれはあのまま金を受け取って「ああ、長門裕之は主水が仕事人だって知ってたんだなぁ」と視聴者に改めて思わせて→殺し、でよかったんじゃないかなぁ。設定への変なこだわりよりもドラマツルギーに素直に従った筋運びこそが正解なんで、そこら辺、若い脚本家はわかってなくてだめなんだよなぁ。。。設定なんて、毎回細かく矛盾していてもその回に最適化したものに微調節するのが正解なんだよ連続ドラマの脚本と言うものは。そろそろわかれよ。

まぁ、商売人の1話見て出直せってところですな>ライター

それはともかく、吉原に2本差した侍が闊歩してる画とか何とかならないんすかね。。。木戸の所で取り上げられちゃうに決まってるだろーが。。。あえて主水と小五郎の殺しを吉原で描く必要がないんだから(後の2人は武器を「隠し持ってる」わけだからあれで正解)もうちょっと時代劇としての気を使ってよ。オリジナルで作った設定にはこだわるのにありえないような事実関係の間違いは平気でするとかなんだそりゃ。。。


採点 50点。殺しはもったいなかったが主水のところに依頼人が行く筋運びは最高だ!これからはもう少しがんばってもらいたい。

あと、主水の場合、同心としての無力感の裏返しが何の恨みもない標的を残酷に殺して回るための「歪んだ原動力」なわけ(左内や鉄だと単に「ひとごろしがしたくてたまらない!俺に誰か殺させろ!」だけど)で、そこがきちんと描出されてたのは実に良かった。