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行く先不明のパソコンblog

中古CD屋の衰退

病院に行った帰りに中野まで足を運んで中古CD屋巡りをする。レコミンツ、ユニオン、そしてRARE。目的は鈴木亜美関連の中古盤の捜索w

レコミンツは大幅縮小してから商材の枯渇が激しい。これではそもそも客が店に来ないだろうなという雰囲気。ユニオンは撤退寸前のユニオン他店舗の雰囲気が全体に漂う惨状。品揃えの悪さが極まっている感じ。RAREには目的のブツが揃っていた。CONNETTA、あるいはjoinシリーズのシングルもあった。が、全部台湾版と試聴盤という。。。試聴盤のシングルが350円とか狂ってる!そもそもユニオンだったら買い取らない!>試聴盤


全体的に順当にボコフに負けている気がします。ボコフさすがにマニアックな盤はないですけど普通の盤は普通にありますからね。普通の盤すら置いていない一般中古CD店はこのままじゃきついんじゃないでしょうか。。。渋谷のレコファンも値付けが異常で(売れない旧譜の価格見直しをしていない感じ)物は豊富だけど客がガラガラで「見捨てられてる」感が半端ないし。。。うちの近所のブコフなんか「うちにドロボーが入ったのか」というくらい充実した品揃えですから。。。


中古CD店、このままじゃ新譜扱う店と同じように衰退する一方なんじゃないですかね。。。理由は、割とはっきりはしてるんですけど。


中古屋さんの商材の大部分は「学生さん」が卒業と同時に家にあったいらない家財道具と一緒にCD(やLP)を処分してくれるのでそれを「買い叩く」ことで成り立っていたのだけど、ボコフが日常化することで「買ったらすぐ売る」ことで回転率が上がったこと(卒業シーズンまで持っているような奴がいなくなった)こと、レンタルの日常化で「ブツ」の玉数自体が枯渇したこと、そして少子化で「買い叩く」客自体の人口が激減した、この3拍子が揃ったことによるものだと思う。

いや、それじゃボコフ独り勝ちの理由が、という向きに注目して欲しいのは「学生さん」という単語で。学生さんのCDを「ゴミ」のような価格で買い取ることが常態化していた中古CD屋さんは結局、それ以外の仕入れを軽視しすぎたのね。


はっきり言って中古屋の買取でむかついたこと何万回もあるから。激レアのBN盤(無論ピカピカのオリジナル)を底値で何百回も買い叩かれてごらんなさい嫌になるから。結局、そういう事の積み重ねで「オリジナル盤市場」(そういう市場がバブル期にはあったのだ!)は壊滅してしまい、ユニオンでゴミのような盤質のクズ盤が20000円とかで陳列されているという。。。あんなの市場が機能している時期だったら5000円以下だよアホくせぇ。。。俺らはファクトリーシールドされてるオリジナル盤(もちろんBNだ!)を6800円位で買っては「お、NYじゃん」「お、耳がない」とかやってたんだよ。が、そうやって市中に流れたオリジナル盤を流通させる機能が中古屋サイドになかったために「明らかに流通価値のある貴重なオリジナル盤なのにゴミあつかいされるくらいなら売らない」とコレクター側からへそを曲げられてしまい市場そのものが崩壊してしまった。そういう次元のことが今、一般の中古店の店頭で起きている


一般客が聴き終わったCDを売りに行くと、ゴミを買うような値段を示される。それは店が「ゴミを買い叩く」機能しか持っていないということと、買いたい相手は「カモの学生」であって一般客は「いらない相手」だからだ。一般客は腹を立ててながらもゴミのような値段でCDを売るというのがここまでの中古市場。ところが、ブコフの参入で、一般層は「腹の立つような査定はしない」ブコフに優先的にCDを売るようになり、中古CD屋は一般層からの仕入れができなくなった。そこに少子化+レンタル中心の世代が「クズを売りに来る層」の中心になることで、いまや従来型の中古屋の仕入れがガタガタのグズグズなのだ。それは、ブコフのCD棚を見れば一目でわかる。ブコフの棚は「今ちゃんと売れているCD」がきちんと並んでいる。ブコフに行ったことのない人は、ブコフの棚は自分たちの興味のないJ-POPが異常な値段で売られているだけだろ、と思うかもしてないが、実際には「売れてないCDは中古市場に流れようがない」ので、ブコフの棚には「チャートでは売れていることになっていないが人気も話題もある」アーチストのCDで一杯だ。そういうもんだって。タワレコで圧倒的に強かったことのあるAira Mitaukiはそこらのブコフで普通に売ってるよ。きちんと値段がついて。そういもんだって。流通していれば中古市場に回ってくるし底でもきちんと値段がつく。そういったものだって。


が、従来型の中古CD店の店はそうはならない。なぜって、そこの買取担当はAira Mitsukiなんか知らないから「売れないマイナーアイドルだろ」っていって安く叩いちゃう。ボコフはそういう区別をしないから、マイナーなAiraのCDでも普通に値段をつけて買ってくれる。タワーで普通に売れてるAiraのCDはブコフでも売れるから値崩れもしない。そういう循環になっている。

従来型のCD店は「チャート上位を早めに安く買って高く売り抜けたい」「基本仕入れは学生からクズ値で買って一年持たせればいい」「チャート上位以外を持ち込む奴は客じゃないからクズ値で査定して追い返す」ことを何十年もやってきた。これじゃあブコフが出てきた以上、商売は成り立たないわな。レンタルにもびくともしなかった日本の中古市場は「客を差別しない」「商材を差別しない」「この結果一年中仕入れができるので新譜も途切れない」ボコ付の登場で終わっていく運命にあるわけさ。てなもんさ。