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このバカは何を書いているんだ?

地上波のビジネスモデルが壊れていくことは、視聴者に幸福をもたらすか? (1/2) - ITmedia LifeStyle

この唖然とするような時代錯誤さが泣かせる。昭和三十年代じゃないんだから、こんなことを書かれても視聴者は困るよ。だって、民放は、視聴者が広告主の広告の含まれた番組をいくら見ていても、視聴者には一円も払ってくれないじゃんか。視聴者がテレビを見ることでテレビ局は広告収入を得られる、というのが地上波のビジネスモデルであって、視聴者としては「一刻も早くテレビ局から広告を見てやった割合に応じてインセンティブを払ってもらいたい」とは考えても、こちらからお金を払ってやりたいとは思わないだろ、普通。

そもそも、テレビを見るという行為は「単位時間の消費」であって、その時点で「ほかのことをする機会の損失」という代償を払ってるんだから、それ以上の支払いを視聴者に求めるということ自体が無謀だということをこの筆者がまったく理解していないというのも頭が痛い。なんで一般視聴者はCMカットするのかの理由とか考えたことないのかね、この人。時は金なり、ということわざを知ってたら、CMカットがCMのリーチ率を落として云々ということ自体が「根本的な大間違い」だということくらい理解して欲しい。CMカットすらできなくなるような利便性の低下は、視聴者が地上波を見ることによって生じる「損失」を自己防衛によって埋め合わせる行為の否定であって、その利便性の低下によって増大する視聴者側の「損失」がある一定の閾値を越えた時点で、もう誰もテレビを見なくなる、という事が現実化するんだ、という基本的な事がわからないというのは、笑いを通り越して、こいつ、バカだ、としか言いようがない。なんで邦画がテレビに負けたのかわかってないのかなぁ、この人。映画を家族揃って見に行くことで「丸一日」拘束されていたのが、自宅で「30分」の拘束で同じ効果が得られるなら、そちらのほうが「機会の損失」をより低く抑えられるから、という事なんで、ビデオの「タイムシフト」や「CMカット」というのも同じ事。なのに、わざわざ視聴者が自主的に「テレビを見る時間を作るために」している「タイムシフト」や「CMカット」を、テレビを見ていただくことでお金を稼いでいる側が「するな。やめろ」要求したら、そんなの小学生が考えてもわかることだけど、そのビジネスモデルは破綻するに決まってます。だってそれはストレートに「テレビを見るな」という命令じゃんか。

いや、まじめな話、本当にCM込みで地上波を見せたいなら局は視聴者にインセンティブを払うべきだよ。さもなくば「積極的に番組を見ていただいている視聴者」を敵に回すようなあほなことはすべきじゃない。カットされない広告の打ち方なんて、100万通りでも考えられるけど、誰もその広告を見てくれなくなったら全ての努力は水泡に帰すんだから。そろそろ局も電通もマジメに自分たちのやってることを見直したほうがいいんじゃないかと考える今日このごろであた。