Talkin’ about !!!!!!!!!!!!!

行く先不明のパソコンblog

ROCK JAW ALFA GENIUS(初代)

今更という感じの機体である。このROCK JAWというメーカーはイギリスのメーカーで一時期人気のあったメーカーだった。高級機で失敗し、ALFA GENIUS v2で音作りに失敗し(低音がどこかに行ったようなサウンドになっていた)、kickstarterでの資金集めもうまく行かず、日本の代理店にも切られといいところのなくなっていくメーカーではあるが、このALFA GENIUSは当時としては珍しいフィルター交換でサウンドが変えられるタイプのイヤホンだった。

フィルターを音響抵抗と考え、抵抗値を変えることで出力のf特を変化させることはイヤホンの設計ではごく日常的なことであるが、ユーザーに交換の自由を与えて同じドライバから複数のf特を持った出音を得ることができるようにするという発想は当時としては新しいものだった(現在では中華メーカーですらやっている手法だが)

音響フィルターは3種類。音導管兼用の交換ユニットになっており色は銀、黒、金の3種類。金は当初は発売されておらずあとから追加された。内部を調べると黒はスヌケのただの管。金、黒はアダプタを介してスポンジ状の吸音材が挿入されている音響抵抗。音は黒は音響抵抗として機能しない+共鳴管として機能するため高音がキツめのサウンド。金が最もフラットで、銀は最も低音寄りのサウンドになっていた。

それだけだと昔人気のあった(でも今は忘れられた)イヤホンというだけのことでここに書くこともないのだが、最近、中華イヤホンを買ったら想像以上に音が良くて、昔のイヤホンも聞き直したくなってしまい、こののALFA GENIUSを引っ張り出して見た。

デフォルトの音色はわかっているのでフィルターを変えても特に何も感じなかったのだけど、ふと、黒のフィルターを見て気がついた。

「ここに吸音材を詰めたら好みの音にコントロールできるのではないか?」「できないまでも変な共鳴管現象は潰せるのではないか」

そこで、スポンジ状の何かが手元にないかと調べたら、コンプライの破片とメラニンスポンジが目に入った。これをフィルターに入る程度のサイズに切って音を確認しながらお好みの量詰めるわけである。

人間の耳は左右で形状も耳管の長さも違う。ここをカナル型のイヤホンで塞ぐと単純に容積によって共鳴周波数の異なる閉館共鳴器になる。これは学校で習ったとおりである。そこに左右同じ音量で複数の周波数がミックスされた音を鳴らすとどうなるかというと、元音+共鳴によって強調された周波数の音が鼓膜を叩くことになる。左右で鳴る音が完全一致なら、鼓膜に届く音は必ず一致しない。つまり、強調された帯域だけ左右にステレオイメージが引っ張られる。自分の場合、ボーカル帯域がやや右に引っ張られ、低音は完全に右から鳴って聞こえるようになる。

そこでフィルターに詰める吸音材の量を調整して左右の鼓膜を叩く音のf特を可能な限り揃えるわけである。本音を言うと左右のchで独立したEQが使えるアプリが存在すればそれで足りるのだが、どうもそういう都合のいいアプリはないようだ。「秘密の花が綻ぶ」「スティグマ」で4人の選抜ボーカルが1列に並ぶように調整する。フィルターを詰めすぎるとボーカル自体が死ぬので試行錯誤しながらやってみたら

「ものすごくキレイに聞こえる」ようになった。和田俊輔BGMでしきりにドロドロティンパニがロールしているところがあるのがきちんと聞こえるようになった。やっぱティンパニのロールは粒立ってないといかんわけである。ボーカルも刺さることなく実にクリア。BGM版の「TRUE OF VAMP」後半で左CHで鳴る4部音符のバスドラ連打も切れに聞こえるなった。そこで気がついたのだけど、この曲の中盤って、シルベチカが飛び降りるところの曲の原型だよなぁ。。。

フィルターを弄って、イヤーピースをfinal E(ブルーグレー)に交換して改めて視聴してみた。送り出しはARROWS tab F-02F+Firestone Audio Fireye HDである。

いい音。評論家じゃないから細かい音はよくわからんけど、上から下までよく音が出ている。上が刺さることなく下がキレイに出ている。ダイナミック型らしく量感のある低域だがぼやけておらず、チェロやコントラバスの弦がブルブル震える音がきちんと聞こえる。その上で強調したいのは中音域の綺麗さだ。上も下も出ているのに中音域がそれに負けずにきちんと且つキレイに鳴るので「繭期音源蒐集」が聞いていて実に楽しいw

中華多ドライヤホンがどうしてもボーカルが遠いのでどうしようか悩んでいたのだけど、このALFA GENIUSがボーカルホンとしてしっかり働いてくれそうなことがわかって嬉しい。ボーカルホンは買わんでいい気がするw

ところで、繭期音源蒐集のライネスってホーン鳴ってるけど、原曲でホーン鳴ってたっけ?

秋華賞

取った。次元の違うアーモンドアイ。そこにぶつけるのは「外人外人武」理論のヒモである武、池添、川田の3人で足りた。デムーロ抽選馬なので無視できるため結局はルメールから3人に流せば自動的に的中だった。池添ー川田のワイド握っていたけど武だったノイでそこは失敗。前走関係もオークスからの直行組は予定通りなら確勝、ローズS回避なら来ないというセオリーで問題なし。ローズS組の鉄板さ、そして別路線組で唯一可能性のあるミッキーチャーム。これで全部だった。非常に簡単な秋華賞だった。来年も頑張りたい。



スプリンターズS? 忘れた。

変な体験

中華イヤホンを最近2つ購入しました。KZ社の多ドライヤホン、ZS10とAS10です。ついでにKZ純正のアップグレーぢケーブル(通称きしめんケーブル)を購入しました。
Amazon CAPTCHA
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07GP8BGNY/ref=oh_aui_detailpage_o01_s00?ie=UTF8&psc=1
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0773GVNRC/ref=oh_aui_detailpage_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

それはそれでいいのですが、AS10をリケーブルしようとしてきしめんケーブルを付けたのですが、なぜか左chから音が聞こえなくなってしまいました。それまでは実にクリアに左右から音が聞こえていたのですが、いきなり鳴らなくなった。正確には鳴っているのですけど妙に音が聞こえない。故障かなと思ったのですが、とりあえず逆相疑って見ました。きしめんケーブルを+-ひっくり返してAS10につなげたところ
音が出た
びっくりです。まさかこんなことで音が出るとは思わなかった。そこでケーブルかイヤホンかどちらが逆相7日調べるためにテストトーンで試してみたところ。。。
どっちも正常
という不可解な結論に達しました。そこで、再び正常な組み合わせで接続したところ
直っていた。
いったい今まで音が出ていなかったのは何だったのか。


推測ですが
①何らかのネットワークトラブルがあり、2台で同じ帯域を出しているBAユニットが相互に逆相で鳴っていた
②異なる帯域のBAユニットが一部逆相で鳴っていた
③BAユニットが何らかの理由で一部動作していなかった
いずれかの原因があるのじゃないかと思います。

こんな変な現象は生まれて初めてなので戸惑いましたが、今は正常に鳴っています。

そこで気がついたことがあるんですけど、ヤマカズのラウダコンチェルタータ、左逆相じゃないですかねこれ。。。逆相にするといきなり左chから音が聞こえてくるんですけど。。。

次はBA10ほしいです。まる。

ミュージカル・マリーゴールド

と、いうわけで、ネタバレ上等な時期になったのでマリーゴールドの感想を書く。と、いってもほとんどついったーに書いたので、書いていないことを書く。

今回の話は、マリーゴールドマリーゴールドになったエピソードである。マリーゴールドは元はガーベラと言う名前で、ファルスの招きでクランに入るにあたってガーベラ(希望)の名を捨てて自らマリーゴールド(絶望)と名乗ることを決める。

ええ話や。ただ、初日と公録日を見ているだけだが、脚本は相当とっ散らかっている。あちこちに視点が移動するが、どれも解決しない。筋は単純なのだからマリーゴールドマリーゴールドと名乗るところできちんとまとまるように全部の要素が同じ方向を向いていればそれでよいと思ってしまうのだが、なぜかそうはならない。お話を複雑化しようとして、登場人物のベクトルがあちこちに向いているまま収束しない感じ。

一つには、この物語の主人公は3人いて、一人はガーベラ(マリーゴールド)、一人はアナベル(母親)、そしてソフィ(ファルス)なのだが、この3人が向いている方向がばらばらだという事ではないかと思う。

アナベルヘンルーダと言う医者と結ばれてガーベラを産むが、ガーベラがダンピールだったためにヘンルーダと別れなければならず、娘を屋敷に閉じ込めて一人で立てこもっている。ガーベラは母親によって社会から隔離されてしまったために精神的な発達がおかしくなっているうえに繭期が来てさらにおかしくなってほとんど野生化している。ソフィは疑似クランを血盟議会黙認の上で運営しているが、アナベルの書いたヴァンプ社会を描く小説が「詳細すぎる」ことから危惧を抱きアナベルを殺害する意図をもって街にやってくる。

この3人、その方向性において実はなんの関係もない。

アナベルがガーベラを隔離したのは「ヘンルーダの秘密」を守るためで、ガーベラを守ることはどうでもいい。愛しているとは口で言うが、ヘンルーダがガーベラを愛しているほどには愛していない。極論すればガーベラが死ぬのを「待っている」 それを露骨に出せばヘンルーダに去られてしまうのは明白だからガーベラを手元に置いてはいるが、ソフィたちがガーベラに出会ったとき、明らかにガーベラはネグレトされた子供で、それを見たソフィは屋敷からガーベラを連れ出そうと考える。そこはなんとなく理解できる。

ガーベラはと言うと、社会を知らず、愛を知らず、野生児のような状態で、繭期になって人間の血を求め、ソフィたちと街に出たはいいが、佐々木守小松左京の「危険な誘拐」ばりに吸血種としての本性をむき出しにして暴れまわる始末。ソフィを見て「寂しそうな眼をしてる」といい「わたしには母さんだけいればいい」というが、なんせネグレトされて正常な発達をしていないのでどこまで本心なのかよくわからない。ガーベラの精神状態は「奇跡の人」の「ヲーター」以前の状態に終始していて、かわいそうには思うけど、物語を通じてそこに変化もなければ成長もない。最後も別に何か心に変化が生じて行動したわけではないので、正直、主人公には見えない。

ソフィはアナベルが間もなく疑似クランにたどり着き、その結果、疑似クランの存在が白日の下にさらされることを嫌っている、はずだったのだが、その動機は回収されることがない。ガーベラをクランに誘ったソフィはガーベラが精神的にアナベルに依存していることを知り、ガーベラにアナベルを殺害させることを考える。結果は「アナベル殺害」でも、動機が途中ですり替わるのだ。その動機は血盟警察のベンジャミンに引き継がれるように見えるのだが、なぜかベンジャミンはガーベラがダンピールであることにこだわり、アナベル監視そっちのけでガーベラを殺そうと頑張る。ソフィたちの初期の目的である「アナベルがヴァンプ社歌に詳しすぎる」ことはどうでも良くなってしまう。所期の目的が回収もされずに放置されたまま物語が終わるので、ソフィたちに関しては非常に座りが悪いままだ。途中で「それはどうでもいい」ことになるなら別だが、そういう芝居もなく目的が消失するのは問題だと思う。

そういうベクトルの噛み合わない3人が織りなすドタバタが2時間半続くので、見ていて「支離滅裂」という文字が何度も頭の中に浮かんだ。最後に(ウルは立ち会っているが)この3人が一堂に会して芝居があって物語が終わるのだから、そこでベクトルを合わせればいいのに、脚本はどうもそういう事には興味がないようで、はっきりってアナベルは死に損、ガーベラは母親の行動を誤解したまま、ソフィは暗黒の親子関係からガーベラを救い出したのに観客からは「極悪人」に見えるという、

そういう終わり方でいいのか?

という結末を迎える。収録日は初日よりまとまっていたが、初日は本当に散らかっていた。

前作グランギニョルと比較した時に、前作が明らかに能力者バトルモノの2.5D作品になっているのに対して、今回はぐっと初期作品寄りの「抑えた」ドラマ重視の舞台になっているのはいいと思ったが、逆に、それがソフィがひたすら相手に噛みつく芝居のオンパレードと言う単調な展開に陥る原因になっているのは皮肉なことだと思った。これはソフィを「不老不死以外にはイニシアチブを奪うくらいしかできることがない能力者」として再定義したうえで、芝居終盤でソフィ無双状態を作らなければならないために生まれた苦肉の策だということは理解できるのだが、そもそもこれ能力者バトルものなのか?

TRUMPのラストとLILIUM全編に漂うソフィの焦燥感と言うのは「ソフィは何もできない繭期の少年のまま不老不死にされてしまった」から生まれたもので、そもそもソフィはクラウスやリリーのようなイニシアチブの怪物ではない。今回の舞台でもバッドトリップに襲われたソフィが妄想の中に現れた紫蘭と竜胆にその無力さをあざ笑われて悶絶するという描写があったが、ソフィは無力だからこそ苦しんでいる、というのは守らなければいけない一線ではないのかという感想を抱いてしまうのだ。

アナベルとガーベラの関係も、ヘンルーダコリウス(とんちゃんが好演!)の関係も、どうにも煮え切らないし、出版社は明らかに要らないコマだし、ついでに言うとこの脚本の扱いだったらベンジャミンたちも不要だった。だってソフィと目的が被りすぎてる。それだったらいらないよねこれ。


そういう意味で「すごくいい舞台だったんだけど脚本は無茶苦茶だった」という感想はもうどうしようもないと思う。


問題点ばかり書いていても仕方ないので良かったっところを書くと
・星の轍 いくら何でも反則過ぎる。卑怯だ。2回見て2回とも泣いた。涙がボロボロ出てくる。ソフィかわいそう。
・ウル かっこいい。ソフィの頼りになる相棒。わがままでおこちゃまなソフィによく従ってる。ウルの「芝居」をやめた後、自分がやっていたのがウルごっこだったこと(ソフィから格下扱いされてること)を自覚してもなおソフィについているのがいい。LILIUMのキャメリアがこのクールでニヒルな素顔を一瞬だけ見せているシーンがあるのだが、それとキャラクターが完全一致で整合性がとれていて素晴らしかった。ソフィも「歌ってくれ」のくだりに見られるようにウルことキャメリアに頼ってるのがバディものとして実にかっこいい。ウルごっこをしているときのウルは馬鹿っぽいw
コリウス いい人。ダンピールなんか愛せるか?とソフィに言ってしまうなど失策も多いが、この物語の中で一番の常識人。ヘンルーダの告白を受けて彼を殴り飛ばすところとか本当に熱い。ただ、3人で幸せに暮らせ、というのは「ガーベラは短命のまま殺せ」になるのでそこはどうかと思った。あと、ヴァンプに関する資料を「情報屋から買った」と言うのはグランギニョルの尻尾っぽくてよくないと思った。単純に古書を集めてとかの方が作品世界のリアリズムにあってると思う。
紫蘭 そのまんまだった。ファルスを内心馬鹿にし切ってるところも含めてほんとうにLILIUMの紫蘭そのままで笑ったw
・竜胆 別人になっていた。パンフの小説の竜胆なのかもしれない。あれじゃ悪魔の双子だw
・シルベチカ 相変わらず謎の女だった。謎は「リコリス」で解き明かされる前提なのかもしれないが、気持ちいいくらい何も説明する気がないのがすがすがしかったw
・その他クラン生 ヘンルーダの歌の中でイメージ的に出てくるが、花言葉の中で自分に都合のいいことを言っては去る感じw スノウの本名がスノウフレークからスノウドロップになっていた。さすがに「あなたの死を願う」とは言わなかったw

逆に気になったところは
ヘンルーダ 大楽で最後のセリフが「愛さずにはいられなかった」から「愛することしかできなかった」に変えられたというヘンルーダヘンルーダの「クランを逃げ出して」「偽りの人生を生きてきたが」「破滅するしかなかった」「愛することしかできなかった」という人生は。実はLILIUMのファルスの運命を暗示するのだが、ヘンルーダは最初に会ったときソフィに「気づく」のだが、ソフィがヘンルーダがヤンであることに気づくのが最後の最後という脚本ゆえにそういう芝居になっていない。これはもったいないがそういう「登場人物のベクトルが交差する」ことを避けるような構造の物語なので仕方ないのだろう。繰り返すがもったいないキャラクター。
・エリカ 必要ないキャラクターだなぁという印象。アナベルが「これからは他人になりましょう」と言って家から追い出したはずなのに、頭から家にいるというのはどういうことなのか。ガーベラに対する態度も全体にあいまいで、後半、ガーベラに愛情を示すのだが、あんたさっきガーベラに噛まれませんでした?と思ってしまった。殺されそうになった相手を「赦す」芝居がないのに、いきさつを抜きにして「愛して」いるのは相当におかしい。アナベルの「家族の肖像」を掘り下げるなら必要な人物だったかもしれないが、脚本はそういう事に興味を持っていなさそうなので、結局、機能しないキャラクターになっているように感じた。
・ベンジャミン 宮川浩さんを見れるのはうれしかったが、キャラクター的にはソフィと目的が被っているうえに、それ故に、ダンピールに子供を殺されて恨みを持つという方向に行動が変わり、ソフィの方は目的を変えてしまうので当初の目的が浮いたまま、しかも血盟警察から派遣された公安なのに、冒頭で審問官が知っていて、かつヘンルーダも知っているソフィの正体はなぜか知らないと言う、扱いに困るキャラクターになっていた。目的がかち合っているだけでも何か「ベクトルの交錯」があってもよさそうなのに、噛まれる直前にソフィたちを(おまけに)ヴァンプと認識するだけという、だったら目的が同じということにした脚本上の理由は何だったんだと思わざるを得ない登場人物だった。
アナベル 自分に接触を図ったソフィとウルが「偽名」であることは作者なんだからわかりそうなものなのだが、特に疑うそぶりもない。ペンネームがダリ・デリコなのはアナベルが末満健一の投影であることを示唆するのだと思うのだが、アナベルが扱っていた「繭期少年少女失踪事件」がリアルタイムに起きている事件のことなのか、グランギニョルの劇中の事件なのかあいまいなため、目の前に「ソフィ」と名乗る少年が現れたにしては反応が薄すぎる。ソフィが斬られても不死であるのを見て「探していたTRUMP」であるというのだが、末満健一であれば、ソフィには噛むことで相手を不老不死にする能力は備わっていないことは知っているので、不死身であることから目の前の少年が「本物のソフィ・アンダーソン」であることを確信したとしてもそれは同時に「彼はガーベラを救えない」こともわかってしまうわけで、アナベルが感じるのは「失望」であると思うのだがそうはなっていない。そうなっていないと、ソフィと血盟警察がほぼ同時に「危険」と感じたのアナベルの小説の事実の精度」も疑わしくなってしまうし、だったらソフィはそもそもアナベルに会いにも来ないので、物語の骨格がそこで折れている。アナベルがどこまで書いたのか、どこまで知っているのかは物語を動かす大きなポイントであるのに、ソフィが不死者であることを知った時のアナベルは、ほとんど彼にまつわる事情を知らないとしか思えないような言動に終始しており、どうにもそのあたり、本当に支離滅裂感が凄い。

アナベルがガーベラを愛していたのかどうかという問題。アナベルヘンルーダの子だからヘンルーダが吸血種でもよい、生まれてくる子供がダンピールでもよいと言うのだが、いざガーベラの正体が世間に露呈すると父親の名を伏せたままガーベラを一人で育てると言い出す。ガーベラの父親がヘンルーダであることがわかれば自動的にヘンルーダが吸血種であることが世間にもエリカにもばれてしまう=社会的に破滅してしまうからだということはわかるし、それはアナベルヘンルーダを愛しているし守りたいからだということもわかるのだが、そのために彼女のしたことはガーベラを「おかしくしてしまう」ことでしかないように芝居の上では見えた。意地の悪い見かたをすれば、ガーベラに世間の目を集めることでヘンルーダに注目が集まるのを避けているのだ。つまり、ガーベラはヘンルーダの秘密を守るためのダシにすぎないし、結果として、ガーベラが「どんなふうになろうが」それほど気に病んでいるような雰囲気がない。彼女の「本心」はソフィに縋るところで明らかになるのだが、上に書いた通り、実はガーベラの不死を願っていた、というのは物語の骨格を骨折させることにしかならず、そこまでの流れと矛盾してしまう。どうして単純に「実はアナベルが愛しているのはヘンルーダで、ガーベラじゃない」にしなかったのかなと思ってしまう。それはありきたりな「どんでんがえし」でそれを避けたいのはわかるのだが、そういう展開にするには無理がありすぎた。

そもそもアナベルが小説を発表するのが「ガーベラを不死にしてくれるTRUMPをさがす」ためなのか「向こうから来てもらう」ためなのかがよくわからない。アナベルは小説の内容が危険すぎたためにソフィと血盟警察を呼び寄せて、結果は破滅してしまうのだが、わざわざ呼んだのか?という疑問がどうしても頭に浮かぶ。わざわざ呼ぶにしても「SPECTER」のようにおどろどろしい儀式で救世主を召喚するというのと、小説を書いて向こうに興味を持ってもらうというのはかなり違うように思う。アナベルが作家と言うのはかなり無理がある設定だと思った。

他にもいろいろあるけどとりあえずこんな感じ。決してダメな舞台ではないけれど、整合性の取れなさは見ていてすごく気になったのでこういう愚痴ばっかになってしまいましたけど、いい舞台だったと思います。まる。

マリーゴールド

初日で見てきた。鈍器は初日で手に入らず。翌日の予定をキャンセルして入手。無駄コストかかりすぎて今月の予算は終了。

感想はネタバレになるので省略。ひとつだけ。


すえみつさん卑怯や。そこは泣くやろ。

帝王賞2018

というわけで上半期最後を飾るグランプリレース・帝王賞でございます。帝王賞は毎年いいところなく負けているわけですが、今年は昨年の反省を生かしてデータの洗い直しを徹底的にやりました。

帝王賞の基本は
前走かしわ記念鉄板。これ以上でも以下でもないのになんと去年は平安S組のワンツーというひどい結末。そう考えると頭はかしわ記念平安Sとなります。
次いでは前走船橋鉄板。かしわ記念でなくても前走船橋でかつ勝っている馬が2着以下によく入ります。
1番人気軽視禁物。勝てなくてもどこかに引っ掛かりやすいです。
JRA勢であればドベ人気まで必要。去年が典型的なレースとなりました。
連覇なし。連覇はできませんが2着以内はあり得ます。

これらを総合すると
ゴールドドリーム。。。かしわ記念馬。はっきり言ってグリグリの◎ こいつしかいらない
テイエムジンソク。。。今年のトレンドは初G1。有力馬でG1/Jpn1勝ってない奴こいつしかいない。
▲オールブラッシュ。。。かしわ記念2着。非常に穴っぽい。
ケイティブレイブ。。。前走ダイオライト記念。1ダイオライトと言う貨幣単位を作った名馬。昨年の覇者。鞍上福永はダービー勝って乗りに乗っている。ただし、連覇はない。
×アウォーディー。。。前走ドバイWC。同じパターンで3着のあった馬。一応警戒。
そして3着のみに、リッカルドサウンドトゥルーアポロケンタッキーを入れて④⑤-②④⑤⑫-②④⑤⑥⑦⑨⑩⑫で36点。点数が増えたのはテイエムジンソク頭の馬券分があるからで、少し買いすぎかもしれない。

さて、レースは有力馬が先行。逃げたテイエムジンソクが直線失速。直線でゴールドドリームケイティブレイブのたたき合い。そこに大井大得意の追い込み馬サウンドトゥルーがやってきてゴール。

はい、3連単4,310円いただきましたー!実際には枠も買ってたんで配当はもう少しよかったです。

データ通り。素直な決着でした。反省は買い目に対する資金配分で、テイエム頭の馬券は100円、ゴールド頭の馬券は500円とかもう少し工夫した買い方をすればよかった。資金配分は今後の課題ですね。

で、調子に乗って最終レース。ここまでの出目を見ると4人気と5人気が良くきてるっぽい。1人気から4,5,6人気にぶつける枠複として、一番配当の良くない馬券(1-4番人気)だけ300円買ったら、タイトー矢野でそのまんま決着。非常においしい馬券になりました。当たるときはこんなものだと思いました。

日曜のばんえい競馬も連勝したのにトリガミだったので、当たらないわけじゃないんだから当たったら必ず大きくプラスになるような資金配分すべきだなーと言うのが上半期の反省でした。

ではまた~!夏競馬で!

宝塚記念

やはり書かざるをえまい。上半期総決算なわけだし。

結論。

ワーザーは無理。

ミッキーロケットは土曜から爆発を始めた検証中の新モジュール・スノウの▲、ノーブルマーズはぜったにに紐から外せないステップレースの再先着(3着がなぜか人気になったパフォーマプロミス)馬、この2頭を探すのは簡単だったが、ワーザーは無理。なんせ馬体重-27kgで、いつもの香港馬の「出走手当狙い」かと思ってたし。

新モジュール・スノウは検証機。なぜか土曜の東京7Rから当たり始めて、7,8,9Rを連勝。単勝万馬券を含む大当たりで偶然かと思ってたら、続く阪神10R、函館12Rも的中。阪神10Rの時点では回収率が522%という見たこともない(ここまで全部馬券買う前提での数字ですよ?)パフォーマンスを発揮して唖然とさせてくれたツワモノ。なにがこのモジュールを爆発させるきっかけになったのかさっぱりわからん。偶然でもこれだけ連勝してくれたらもうけもんですよ!検証を続けてどんなファクターがスノウの爆発につながるのかわかったら。。。おいしいなぁ。。。

宝塚記念は参考外の結果なので再現性もないと思われるのでここまで。

話は変わってばんえい競馬。日曜日はミントスポット杯。オープンの1戦。このレース、BIG4+1のうち、フジダイビクトリーとキサラキクが出走しているという素人目には鉄板に見えるレース。ところがなぜかフジダイビクトリーよりトレジャーハンターに人気が集まった。理由はフジダイビクトリーは年齢の関係で時計がかかるレース運びをするようになっているので、馬場も重い当日の状況では時計を持っているトレジャーハンターに軍配が上がるというものだった。が、なんとレース前に雨が降り出した。かなりの雨だ。馬場が一気に軽くなる。それでも解説の競馬ブック木本TMは「若い馬に時計が出やすくなるからさらに不利になる」という判断。

これはおかしいと思った。フジダイビクトリーが時計がかかるのは斤量に対して相対的にゆっくり走るから他の馬に先着されてしまうのであって、雨が降り出して一気に軽くなった馬場であれば負担重量(斤量)の問題は無視してよいと思った。そうなれば1tの重量さえ引くことのできるフジダイビクトリーが普通に走ればこのメンツで負けるはずはない。格が違いすぎるのだ。相手はキサラキク。なんとこの時6番人気である。キサラキクは古馬重賞戦線では牡馬に歯が立たず悔しい思いをすることが多いのだが、それは牝馬であるにもかかわらず強すぎて斤量を重めに乗せられているからだ。本来キサラキクはスピードスター賞に出るくらいの「快速馬」である。馬場が軽くなればフジダイビクトリー以外に負けるわけがない。それくらいキサラキクというのは「速い馬」なんだ。仮にもBIG4+1の+1。どう考えてもフジダイーキサラキクでワンツーフィニッシュする以外に結果なんかあるわけないのである。残りは3着を探せばいいのであって、カンシャノココロを含む4点で3連単9,740円だった。

いくらなんでもBIG4+1をなめ過ぎではないかと思ったし、そもそも当日は内有利とずっと言われていたのに何でこれが(ry

最終レースはまた内枠有利と思い①-②-③④⑤⑥でえいやっと買ったら、3着は⑦で血反吐をはいた日曜日であった。おしまい。