出演:バニラビーンズ(MC)、LinQ、Super☆girls、東京女子流、スマイレージ、嶺脇郁夫
タワーレコード主催のアイドルフェスティバル。タワーレコードがイベント分野に展開することになりその一環として催されたという通称「嶺脇フェス」 とはいえT-Palettフェスではないため、各レーベルの中堅が揃うというイベントとなった。
バニラビーンズ
MCのバニビが前座扱いで3曲披露。新曲トキノカケラ以外は旧曲という欲のなさ。トキノカケラは中期バニラビーンズを彷彿とさせる「歌謡曲路線」 バニビは事務所の北欧路線と徳間の歌謡曲路線との間で揺れたが、個人的には徳間路線が聞きたかった。徳間はキノコホテルに注力し、バニビは徳間から離脱した。にもかかわらずここに来ての歌謡曲路線というのは。。。
福岡をめぐる攻防戦においてHKT48を泥沼の消耗戦に引きずり込んだ九州三国志のメインプレイヤー、LinQ。開戦以来互角以上の戦いを進め、HKT48を地元アイドル連合包囲網で拘引しながら自身はついに中央進出という快挙を成し遂げた。北のDorothy Little Happyに並ぶ地方アイドル界の雄がLinQだ。今回の出演にあたって、LinQLadyとQtyの全メンバーが上京、渋谷公会堂以来の大規模なデモンストレーションライブを展開するに至った。内容は圧巻の一言。2011年度アイドル化代表曲「ハジメマシテ」にはじまり、2012年度桜ソングでダントツのハイクオリティ楽曲「さくら果実/SAKURA物語」でライバルユニットに止めを刺す作戦。とにかくパフォーマンスが圧倒的。並のアイドル対バンライブならここで勝負が決まってもおかしくない尋常でない多幸感の表出。
資金力で天と地ぐらい差があるはずのHKTが福岡で足止め食らうわけだわこれは。ここまでが主催者側枠ということで前座扱い。
Super☆Girls
メイン1組目はスパガ。デビュー年はコンサートが「客が来ない」という理由で飛ぶなどありえない低評価で苦しんだスパガ。2011年で捲土重来し、ついに中堅プレイヤーと呼ばれる手前までコマを進めることができた彼女らの戦いぶりは?
サウンドのバランスが最悪。なにが間違ってるのか異常にハイ上がりでピーキーなPA、拷問のような轟音のトラック。鑑賞以前に気が遠くなるような苦痛で評価不能だった。持ち込んだオケがおかしかったんだと思うけどなにがあったんだこれ。。。
AKBを模したような衣装、ぱすぽ☆を思わせるステージング、ももクロを勘違いしたようなアクロバット(前転する!)、女子流を劣化させたようなファンクっぽいリズム、そしてただのバンド歌謡楽曲。一応やれることは全部やろうということなんだろうけど、個性化には失敗してると思った。スパキチと呼ばれる若者たちは喜んでいたので一定の需要はあると思われるが、番はまともなPAで聞きたい。それだけが私の願いだ。
あぁちゃん不在、みゆを除く全メンバーがインフル開け。。。コンディション上々とはとて見えない状態での状態でのパフォーマンス。割り引いてみても「こんなもの」以上の感想はでないステージでただただ勿体無かっt。普通に歌えていたし踊れていたが、それだけだった。悪くはなかったが、本当、それだけ。
小川紗季、小数賀芙由香を相次いで失い、前田憂佳までいなくなったスマイレージ。たしかにオリメンは一騎当千のエッグ一期生だが、竹内朱莉率いる2期メンはまだまだという状態を年初からずっと見せてきたスマイレージ。ここでも「オワコン」という風説が流れていたのだが。。。
圧巻。全10曲。怒涛のパフォーマンス。対バンレベルではなく単独コンサートでおかしくない極限のクオリティ。これが新生スマイレージだ!ということを全世界に向けて発信したヒストリカルパフォーマンス。とにかくオリメンサブメン区別なく全員の気合が違いすぎる。ハイ上がりし過ぎたたけちゃんがステージ上で「ウワハハハハ」笑いをはじめるこの異常なノリ。奴らは一発キメてきた。そう確信させてくれる鬼神の如きダンス&歌唱。正に疾風怒濤。ここまでのすべての出来事を「前座」にしてしまう超絶プログラム。
とにかく凄かった。出演を終えたLinQのメンバーガ真剣な表情で2階から見ていたのだが、終わったあと絶句したままだったのが印象的。
というわけで、単独コンが打てないスマイレージがそのうっぷんを晴らすかのようなパフォーマンスで他を寄せ付けない貫禄を示して終わったイベントだった。
客層について
ピンチケ、スパキチといった若者が集まった観客席だったが、LinQと女子流は全く理解できなかった模様。スパキチはスマ前にはいなくなっていたが、若者に需要があるのはバンド歌謡スタイルの合唱ソングなんだなとあらtメて思った。