それはバップ四天王だ!(独断)
Herbie Nichols/Amoeba's Dance
まず早すぎて誰にも理解されないまま死んだハービー・ニコルスから。ニコルスはあと数年長生きすれば時代が追いついた(フリー/アバンギャルド時代が来た)のにその直前で死んだ悲運のピアニストである。まぁ絶対に女子大生受けはしない。
Herbie Nichols/2300 Skiddoo
アメーバのダンスはともかく、ここまで来るとタイトルの意味もよくわからん2300 Skiddoo。
Elmo Hope/It's a Lovely Day Today
エルモ・ホープは若干パウエルに近いスタイルを持つが時折聞かせる不協和音が独特の味となっている個性派ピアニスト。
Elmo Hope/Polka Dots and Moonbeams
コルトレーン以下のブルーノート軍団とのセッション。なぜかプレスティジ吹き込み。
バップ期のピアニストでありながら今聞くと「普通のジャズ」「一般的なスタイル」と誤認されるバド・パウエル。そうじゃなくて多様なスタイルの並存したバップ期からハードバップに移行するにあたりパウエル以外のスタイルのピアノ演奏が絶滅した結果、あたかもパウエルが時代を先取りしたかのように見えるだけで、実際には飛びぬけて個性的なピアノである。フレーズだけをとれば見事なくらいパーカーのそっくりさんだが、独特なパーカッシブ奏法にはそんな指摘をただのお間抜けにさせるだけの破壊力がある。
Thelonious Monk/Brilliant Corners
そして、バップの高層ことモンク。まぁ、わけのわからん楽想を持った人で、まったく一筋縄ではいかない。バップ期のピアノは何でもありだったということはこの人の曲や演奏を聴けばよくわかることで、ハードバップ以降の知識からバップを斬ってもダメなんよ。ハードバップとビバップは演奏スタイルがまったく違うんだから。
おまけ
ハードバップとビバップは音楽的に違わないと主張するジャズ研君が好きな「ジャズ」
ジャズの要素ゼロだろこれ。だからハードバップとビバップが同じに聞こえたり新主流派は存在しなくなっちゃったりするんだよ。
ちなみに、これが「フュージョン」です。