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行く先不明のlinux blog

antiX linuxの驚異的な進歩といつまでも終わらない欠点

個人的なことですがASUSがかつて発売していたEeePCが大好きです。一時期10台近くコレクションしていました。MSが提唱した「ネットブック」構想の下、安価でノートPCを提供してスマートホンの普及よりも先にPCを普及させようとして「大やけど」したアイテムですが、この夢はgoogleChromebookを経てインテルN100搭載ノートの形でようやく実現することになりました。ネットブックというのは2007年に始まったとされていますので、その夢に実現になんだかんだ言って15年以上かかかったことになります。2007年にこの性能でこの価格のミニノートが欲しかった。。。結局それは政治的にも技術的にも無理だった。

が、世の中には「モノとして既に存在しているんだからそれを何とか実用的に使えるようにしたいじゃないか」と考える人たちがいて、大手メーカーが放り出してしまったatom搭載メモリ2GBの小型ノート(当時は軽量とも言っていたけど今はもうこれ軽量じゃない)でも走るOSを作り続けてきたわけです。その代表格がantiX Linux。このBlogにもたびたび出てくるディストロになりますが、2年前くらいだとそれでもatom、メモリ2GBという制限では厳しい部分があったりしていたのです。

が、最新のantix 23.1をEeePCの1000HAという機種(atomN280でメモリ2GBに交換済み)で動かすとなんと、これがきびきび動く! antiXのbase版という必要最低限のパッケージ入りバージョンだと起動直後のメモリ消費量がわずか83MB!!!標準付属のWebブラウザであるseamonkyを起動してyoutube動画を再生しても640MBにしかならない!640MB!!!お前はPC-98か!

これだけメモリを食わないと普通にアプリは何でも動いちゃう。OSは初手でメモリに展開されてるからこのスペックでも動作はサクサク。SSDで運用しなくてもUSBメモリにOSインスコしてそれからの軌道で充分な速度が出る。これを驚異的な進歩といわずして何を進歩と言うのか!

よくwebに乗っている古いPCでlinuxを動かす系の動画、あれはCore2Duo使ってるからあれは「CPUものすごく強い」ので動いて当然なところがある(だって第3世代Core i相当のCPUパワーがあるんだもん。Core2Quadに至ってはCore i7相当だもん。そら動くよ) しかしantiXがサクサク動くのはatomN280だ。これ、昔からずっとウンコ扱いされてきた石だけど、結局は「Windowsは重すぎた」というだけのことで、まじめにLinuxを走らせたらきちんと走ったという。残念ながらGPUの動画再生支援機能が旧時代のもののため360pでもうCPU90%近く使ってしまうのだけど、そこは古いアーキテクチャなんだから仕方ない。

しかし、何の進歩もない部分もantiXにはある。以前のblogでも触れたけど、apt周りが相変わらず不出来な出来なのである。前回は依存関係が解決できず、バージョンアップで解消したが、今回は署名の期限切れというしょうもないエラーが飛び出した。キーリングの期限が切れてるのに更新しなかったせいで、リポジトリから蹴飛ばされてしまう。

今更キーリングをリポジトリ側で更新してももう落とすことができないのだから、永遠にアプリの更新ができないわけである。しょーもない不具合だ。antiXフォーラムでは「いつものこと」として苦笑されているが、antiX開発チーム、apt周りを担当してるチームに何か弱点があるんじゃないのだろうか。

解決策としていろいろ提案されているけど、おそらく「信頼できなくてもアップグレードする」オプションを使ってapt-getでキ-リングを強引にダウンロードして、署名の期限切れを解消することで解決で切るっぽい。現時点では我が家では解決したので、困っている人があればぜひ参照
www.antixforum.com
これの2ページ目に「信頼できなくてもアップデートする」方法が書いてある。下らん言い争いは置いといて、やはり4/25には問題になっていたようでなんだかなぁ。。。