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行く先不明のパソコンblog

ばくわら 番外編 リリウムそのさん(改訂稿)

メモ


・リリーとマリーゴールドという名を与えられた二人は別々のクラスに分けられそれぞれヴァンプ社会での教育を受けることになった。歴史、社会制度、特殊な慣習、人間との関わり。

・深夜、監視の目を逃れてお互いの情報を交換するリホと田村。田村は相変わらず理不尽な嫌がらせに晒されておりここの連中は狂っている、こんなところに一分一秒もいたくないと吐き捨てる。リホは任務なんだ我慢してくれというが、田村は自分の任務は消滅した少女に関する調査で精神病院の潜入捜査じゃない!と涙を浮かべながら吐き捨てる。

・だが、リホはその言葉を聞きながら、田村の首筋しか目にはいらない自分に気づく。

・なんだかフワフワする。めいめいの白くてきれいな首筋。どこに動脈が流れているのが不思議なくらいよくわかる。心拍に合わせて脈打つ血管。たまらなく喉が渇く。あそこに噛み付いたらこの乾きは癒やされるんだろうなぁと漠然と理解している自分。

・「大丈夫だよ。私がついてる」

・リホは、本能に背中を押されるがままに田村にやさしく声を掛けた。偽りの言葉。乾いた唇を気取られないように優しく抱きしめる。目の前にめいめいのうなじが息づいている。

・「めいめいのことは、これからずっと私が守ってあげるからね」

・田村が悔しさを滲ませながらリホに体を預ける。リホは、そんなことをしたらどうなるのか、充分理解しているにもかかわらず、これ以上、乾きに耐えるくらいならいっそ、と、そう思った。

・噛んでしまおう、と、リホは決めた。

・「君たち、こんな夜更けになにしてるの?」

・田村の危機を救ったのはお調子者の男子生徒、ファルスだった。慌てて田村から身を離すリホ。何も気づかぬまま、自分の部屋に戻っていく田村。自分がしようとしたことのあまりの異常さに立ち尽くすリホ。

・ファルスは言った「君、いま、あの子を噛もうとしてたでしょ?」と。

・雨はやまず、UTEとも連絡が取れぬまま時間だけが過ぎる。田村は生徒たちからの嫌がらせに疲弊していく。ある日、言いがかりを付けられた田村はカッとなり、思わずタマゴを握りしめて鞘師に止められる。

・部屋の前で田村を問い詰めるリホ。変身してどうするつもリだったのかと。田村は吐き捨てるように言った「バケモノどもを・・・皆殺しにしてやるつもりでした」と。

・リホは職権で田村のUTEメンバーとしての資格を停止し、タマゴを預かるといった。サヤシさんまであいつらと同じなんですか。。。私の一体何が気にいらないっていうんですか。。。悔し泣きしながらつぶやく田村。

・だが、また、噛みたい衝動がリホを支配し始める。泣きながら自分に非はないという田村とまともに目を合わせることが出来ないリホ。

・田村はリホのその態度に失望し、部屋に内側から鍵をかけて閉じこもってしまう。