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行く先不明のパソコンblog

JPN/Perfume(TJC)

Perfume4枚目にして発売前から問題視されていた「曲がり角」のアルバム。

JPN(初回限定盤)(DVD付)

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完全にPerfumeが参加しないインスト曲M1The Openingからスタート。和調の旋律で静謐なサウンドが続く。歌モノはM2レーザービームからスタート。凡曲さらに平凡にしたようなアレンジで短くなってさっさと終わる。間髪入れずM3GLITTERがスタート。シングルテイクをはるかに超えた攻撃的なトラックが突っ走り「ああ、Perfumeの新アルバムを聞いてるんだ。。。」という感動がやっとここから沸き上がってくる。この曲、CM用に作られて以後誰からも歓迎されない継子扱いが続いたが、明らかにDF以降のPerfume楽曲の中でも屈指の出来。シングルテイクも決して悪くなかったが、このアルバムテイクは一聴の価値あり。M4はナチュラルに恋して。M5から新曲がスタート。MY COLORはエレクトロ調J-POPという方向性の楽曲。サビで四つ打ちになるあたりに単純なJ-POPとは違うことをさりげなく主張する佳曲。

Perfume版「きゃりーのマーチ」M6 時の針。Perfume全楽曲中最高の異色作。盛り上がりもナニもなくystkナニ考えてこれ作ったのか全くわからん。続いて名曲、M7「ねぇ」しかし、新曲と聴き比べると「古い音」というのがわかってしまうのも事実で、なんで去年アルバム出さなかったのかなぁと思う。M8「微かなカオリ」新曲の「時の針」と並べるとすっきり決まってくるPerfume版J-POP路線の決定版。コーラスス部の裏のメロトロンのようなシンセサウンドも決まっている。この曲がありながら「スパイス」「GLITTER」切ってくるystkはやっぱただもんじゃないと思う。続いてまたまた名曲M9「575」ライブでは東京ドーム以来ほったらかされている悲運のラップ曲。トラックが1コーラス目と2コーラス目でひっくり返るアイデアも楽しい。M10はVOICE。延々とシングル曲が続くのでここいら辺で若干飽きてくる。

M11からまた新曲。「心のスポーツ」はPerfume3人の歌唱力で勝負したニューミュージック調デジポップ。後半の8bit風アレンジも楽しい。M12は「Have a Stroll」LDK時代のCupsle風サウンドに乗ってPerfumeのボーカルが疾走する。間奏部の進行のかっこ良さは若干Perfumeを逸脱する。この曲がラストに来ないあたりにまだまだ制作者側の「保守的に行きたい」という優柔不断さを感じる。サビが少し退屈に長いのが気になる。M13不自然なガール。GAMEに於けるTSPS、三角におけるワンデコに相当する「ちょっと古くて置きづらいんだよね」楽曲。トラックもボーカルも若干チョップかけていじってあるのできちんと聞くことおすすめ。ystkのマイブームはいまさらチョップなのだろうか。終曲M14は文字通りのチャレンジングチューン「スパイス」手垢のついた素人表現満載のPVを楽勝でぶっちぎるアンビエント風J-POP。これをシンングルで切ったystkはやっぱどっか気が狂ってると思う。アルバムを締めくくるにふさわしい名曲。

感想 ハラハラしながら聞いたけど、思ったより破綻していないアルバムだった。次回作は完全オリジナルでお願いします。足りないピースを旧作で埋めるというのはよほどお金が無い人のやることです。


おすすめ度。。。☆☆☆☆(レーザービ-ムの新ミックスがつまらないのが最大の難点。新曲は右から左に抜けていくような軽いシロものが多いが、主張の強いシングル曲だらけのこのアルバムの中に更に強い主張を入れ込んだら破綻してしまうと思うのでやむを得ないかと。ただでさえ名曲のGLITTERの新アレンジ、そして骨太のスパイス。この2曲に挟まれたPerfumeベスト盤として捉えるのが一番無難な聞き方かもしれない。とりあえず頭2曲はいらない)