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行く先不明のパソコンblog

必殺仕事人2009 第一話

今シリーズはサブタイトルなしという必殺史上初の試み。

評価:60点 仕事人シリーズでは一度もなかったような展開を試みてきた寺田敏雄の脚本は評価に値すると思う。新からくり人や仕事屋のノリに近い。「悪い奴は結局死ぬしだからといって誰も救われない」と言う今シリーズの路線はいわゆる「仕事人テイスト」からは大幅に逸脱しており、もう少しきちんと人物関係を整理してくれると持っと高い評価に繋がったように思う。寺田敏雄は牟田刑事官事件ファイルなど2時間サスペンスが多い作家だけに、1時間と言う尺をうまく使えなかったか。


自首してきた直助の行状を聞く小五郎のバックに仕留人のテーマが流れるところが今話の白眉であり、殺すことでしか結末をつけられない必殺と言う物語形式から導かれる「結局、誰も救われない」感が炸裂する名場面だった。出来れば直助が解き放ちになるところまで仕留人のテーマ、そこから先は木枯らしの効果音、そして、直助が生き証人を見て絶句するところから「旅愁」殺しのテーマ、と言う構成にして欲しかった<旧必殺ファンはそれで泣いたと思うw

小五郎の殺しのあとそのままEDに入ってしまう構成も妥当であり、出きればコントでまとめようとせず小林涼子と小五郎のその後の係わりあたりをさりげなく書いて終わりにしてもらいたかった。

TV朝日の公式を見ると「小五郎が直助を斬る決意をしたのは直助が姉殺しについて何も言わなかったから」「直助が小林涼子のところに戻らなかったのが直助が改心していない証拠」ということになっているんだけど、これは小五郎が直助と小林涼子の関わりを見ていないから直助の真意を「誤解」している、という描写だと思うんだよね。改心した直助がのこのこと小林涼子のところに戻れるわけないじゃん。しかし生き証人を突きつけられた直助は観念してただ黙って斬られる。結局、改心したところで助かる命ではなかった、と言う結末。ここが新からくり人っぽくっていいw

で、今回の問題点は、直助と小林涼子と、頼み人の親父の関係に尺を取れなかったということ。意味もなく登場人物を多く出しすぎ。結局、依頼人からの依頼をまず蹴飛ばすという今回の依頼システムが尺の無駄遣いになっているということに尽きますわ。仕掛人みたいに、まず依頼を何でも受けて、裏を自分たちで取るようにするシステムなら依頼人がわざわざ二度頼むような無駄な尺を取らずにすむんで、ここは改善して欲しいと思いました。

来週は、なんか、相撲部屋しごき事件ネタみたいですわよ奥様w