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行く先不明のパソコンblog

ピーチスキンにシッカロール

シリコン仕上げでもべたつきがやや残っている我が家のThinkpad。そこで最終手段であるシッカロール処理を決行した!

準備するもの
・シッカロール。。。薬局で一番安い奴を買った。300円台。
・ウエットティッシュ。。。とりあえずアルコール入り除菌タイプを持ってきた
・マスキングテープ。。。僕はもともと写真屋上がりなのでパーマセル一択。
・100均で売っている平たいハケ。用途は何でもいい。
・前回使用した車内用クリーニングシート(シリコン入り)

手順
①まずマスキングテープでThinkpadのサイドと天板とキーボード部分の間の隙間をふさぐ。底の換気口も塞いだ方がよい。
②次に、風呂場に行き、浴槽のふたの上にThinkpadを置く。この手順を無視するとあとでシッカロールの処理に泣く。
③シッカロールをハケを使ってまんべんなく天板に塗る。塗り終わったら余計なシッカロールをブラシで払い落す。
④シッカロールが劣化した天板の水分を吸うのでしばらく待つ
⑤30分程度放置したら、ウエットティッシュで余分なシッカロールをふき取る。この時、埋まってしまっているThinkpadのロゴをきれいにしてやる。
⑥乾燥したら車内用クリーニングシートで丁寧に拭き上げる。この時、前回は場所によって濡れ方が異なっていたが、その現象が消えていることが確認できた。
⑦落ち着くまでしばらく放置する。
⓼乾燥したら柔らかい布で仕上げぶきする。

これで完了。これでべたべた感はほぼ一掃できた。一週間たっても効果に変化はない。天板がべたつかないのでとても気持ち良い。

注意点
この状態であっても手で触れば当然汚れる。残念ながら仕上げ拭きで表面をコートしている関係上、無水アルコールや精製水で清掃することはできない。またべたつきが戻ってしまう。以降の天板のクリーニングは手順⑥の車内用クリーニングシートを使わなければならない。ここだけが注意点。

実は新しくE430Cを買ったのでこれに同じ処理を施そうとしたのだけど、なんとCタイプはコストダウンのために天板のピーチスキン塗装を廃止していた。なんてこった。


あ、風呂場がシッカロールまみれになるので、シャワーで洗い流してください。風呂場じゃないとだとこれできないから詰むよ。詰むよ。

Thinkpadの天板とクリックボタンのメンテナンス

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(注 ここで対象にしているのはThinkpad E530ですが、同じ仕様のThinkpad全般に適用できるものです)

ボーナスも10万円給付金も来ないので手持ちのThinkpadのメンテナンスに命を懸けているbluetoneです。
E130とE530の天板とキーボードをメンテナンスしました。

E130。。。ジャンクのX121eを購入して明るめの液晶とピカピカのキーボードをはぎ取って移植。これはこれでよいのですが、意外に共通部品が少ないことに気が付きましたわ。特に底板は微妙に形状が違うので移植できません。底板を探している人は互換性がないので注意。金はXシリーズであるX121eのほうがかかってる感じ。E530同様に天板のピーチスキンがべたべたなのでメンテナンス。天板の移植は配線が多いのでなんか嫌なので断念。

E530。。。天板のピーチスキンがべたべたなので対策。また左クリックボタンがへたっているのでここをメンテナンス。ちなみにE520のキーボードとは互換性がない模様。


さて、Thinkpadのメンテナンスでみんなが困っているピーチスキンのべたつきとクリックボタンのへたりを解決するぞ!


ピーチスキンのメンテナンス
用意するもの:ダイソーの車内ツヤ出しクリーナーシート 厚手タイプ(21枚入り)
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Thinkpadの天板に使われているピーチスキン塗装はウレタン塗料を吹き付け塗装したもの。したがって扱いによってはウレタン樹脂が加水分解によって劣化
独特のべたつきを持つことで有名。加水分解というのは要するに分子間結合によって塑性を保っている樹脂の分子とH2Oが結合し、結果として樹脂の分子鎖を切ってしまうために塑性が失われる現象のことを指す。ウレタン分子の分子鎖は比較的簡単に切断しやすく、H2O結合(加水分解)だけでなく熱によって分子鎖を切ることもできる。この性質を利用したのがコイルなどに用いられるポリウレタン銅線である。リッツ線のような複雑な構造の銅線であってもすべての被覆を排除してはんだを乗せることができるのはこの熱による分子鎖の切断というポリウレタン樹脂の性質を利用したもの。半可通な自称マニア様が(自主規制

原因がウレタンの加水分解であることはわかっているので、劣化するまでの対策として「水拭きしない」は絶対。無水アルコールでふきふきするのが良い。または清掃はあきらめるという手もある。我が家のThinkpadでピーチスキン塗装になっている機体は4台あって、劣化との関係でいうと
X121e。。。劣化せず
E130。。。劣化
E520。。。劣化せず
E530。。。劣化
なんと古い機種のほうが劣化していないという結果になっている。もしかすると素材に違いがあるのかも知れない。劣化していない天板は適度な吸いつき(ウレタン塗装の専門用語でタック感というらしい)と、はらっただけでほこりが落ちる特徴があるので、汚れていない限りは乾いた布で乾拭きすれば長持ちするのではないかと思ったり。

それは置いといて、劣化してしまった天板はべたつくし、見た目ドロドロだし、なによりも部屋に漂うチリやほこりが大量にくっつくので非常に汚らしい。水拭きなどでほこりを取り去っても乾燥するそばからほこりがくっつくので通常のクリーニング行為にはほぼ意味がない。

このThinkpadの天板問題は日本だけではなく高湿度環境の各国、そして、天板を水拭きしちゃった全世界のユーザーの頭を悩ませてきた。ネットをいろいろと検索しても様々な手法が紹介され「きれいになりました」「まったくきれいになりませんでした」「よけいきたなくなりました」と評価はバラバラという混沌とした状況で決定的な解決策は見つかっていない。これはおそらく扱った天板の劣化の度合いに個体差があるためではないかと思うが、一番効果がありそうなのは「天板の上からクリアラッカーを吹く」である。さすがにそれはやり過ぎだと思うので(そもそもクリーニングじゃない!)もう一度原理原則に立ち返り簡易的な清掃手法がないかを検討した。

ウレタン塗装というものは別にThinkpad天板専用の特殊な塗装ではなく、一般的には布に吹きつけることでフェイクレザーにしたり、ビロード感を出したりと衣料品に使われて身近に存在している。また、自動車の車内の塗装はウレタン塗装されている場合が非常に多く、ダッシュボードやシートの表面などの質感演出に役立っている。

そこで、自動車のクリーニング用品の中からウレタン塗装の保護艶出しを売りにした「車内ツヤ出しクリーナーシート 厚手タイプ(21枚入り)」を選び、これで天板をきれいに拭き上げてみることにした。これまでの乱暴な清掃実験によってかなり天板が荒れているので、なかかなか艶出し成分が乗ってくれない。あとでわかったことなのだけど、簡単に艶出し成分が乗って「濡れ」感が出る範囲は劣化の進行度合いが激しいようだ。安いものなので何枚も使って天板全体が艶出しのシリコン成分が行きわたるようにする。放置して乾燥すると最初は拭きムラがかなり残るので汚く見えるが、そこにさらに清掃をかけると均一な仕上がり感を得ることができるようになる。この状態で一晩放置しよう。

結果 部屋の中に漂っていたほこりを吸いつけなくなった!乗っているホコリも手で払えば簡単に落とせるようになった!少なくとも外観が汚らしくなくなった!成功だ!

というわけで、めでたしめでたしで終わればいいのだけど(そういうblogはよくある)、実際には元の桃肌感が完全に戻るということはなく、若干強めなタック感は残った。また、なぜか天板の周囲に額縁状にべたつきが強い部分が残った。また、そもそもが艶出し成分でべたつきを抑えようという試みなので若ろ干の反射照り返し感が出るようになった(これは次第に消えていく)

本当にこれで成功なのかよくわからなかったため、この状態で今話題の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(要するに水で薄めたキッチンハイター)で表面を水拭きしてみた。すると見事に悲惨なべたつき感が復活!水拭きしていない天板と比較すればその効果は歴然!再びシリコン仕上げして適度なタック感を復活させた。キッチンハイター使用を推奨しているblogあるけど、あれはどういう状況なんだ!?あと、激落ちくん使うと表面荒れるからやめた方がいいよ!いいよ!

このあと、シッカロールでベタつきを抑えるという究極の対策もあるらしいが、精密機器に微粒子状の異物入れるの怖いよ!怖いよ!

今のところ、このシリコン艶出しクリーナーシート仕上げが一番効果あったのでこれはおすすめ。ほかにも使えそうなカー用品あると思うので物色中。あと、家具の保護艶出し用品を検索中。


クリックボタンのメンテナンス
人はなぜThinkpadを使うかと言えば、それは1も2もなくトラックポイントを使いたいからだ。タッチパッドだの、マウスだの、そんな非実用的なものを使うのはナンセンス!遊びでPCを使うならともかく、基本的にキーボードから指を離したくない人類としてはトラックポイントがなければ仕事にならないのだ。ちなみにPC98時代にはそういういいモノがなかったので、ファミコン風に手元で使えるタイプのパッドコントローラを使ってマウスポインタを移動させていた。いくら90年代とはいえマウスなんか使うわけないだろ!

それはさておき。トラックポイントをマウス代わりに使うためには何らかの方法でボタンをクリックする必要がある。そのためにIBMが開発したもの、それがクリックボタンだ。Thinkpadキーボードのスペースキーの下に3つのボタンが見えると思うが、これを「クリックボタン」という。ちなみにタッチパッドに同じ機能を持たせたものがあるがあれは「クリックパッド」と呼ぶらしい。

このクリックボタン、なにが悩みの元かというと、均等にへたっていかない。マウスと同様に左ボタンのクリック感が失われて行き、やがて押しても反応しなくなる。センターボタンや右ボタンがまだ元気でも左クリックが効かなくってキーボードを交換した人は少なくないはずだ。なぜそうなるのか。

クリックボタンのメンテナンス方法がネットに転がっていないからだ!

実はクリックボタンのメンテナンスはキートップのメンテナンスより簡単だ!なのに簡単すぎるせいか意外に紹介されていない。紹介されていないためにどうやって分解したらいいかわからないし、分解しても組み立てられるかわからないし、分解したところでなんとかなるのかどうかもわからない。仕方ないから中古のキーボードを買って交換する。そんな感じになっていないだろうか。

キーボード交換できるほどのメンテナンス力があるならクリックボタン直す方が簡単!絶対に確実!

クリックボタンは実は2つのパーツで構成されている。「ボタン」「サスペンションゴム」この2つである。キートップが「トップ」「パンタグラフA」「パンタグラフB」「サスペンションゴム」の4パーツが複雑かつ繊細に組み合わさっているのとは対照的な構造と言っても過言ではない。キーボードへの固定はただの「はめ込み」による。パーツを折ってしまわない限り必ず外れるし、必ずはまる。キートップの分解とは全く勝手が違うということを頭においてほしい。クリックボタンのクリック感の劣化はこのうち「サスペンションゴム」のへたりによって生じる不具合であるから、これを交換することで改善することが可能だ。サスペンションゴムの固定はさらに簡単で「固定されていない」ただ載せてあるだけなので交換は自由にできる。

IBMのエンジニアは天才だと改めて思う。

しかし、サスペンションゴムの劣化が原因だとわかり、交換によって改善されることがわかっているとしても、補修部品が手に入らなければどうしようもないではないか。この部品はThinkpad共通ということは決してなく、同じキーボードであれば共通だが、他機種で互換性のないキーボードの部品はサイズも色も違うので流用できない(色は関係ないか)入手が容易なトラックポイントのゴムとはわけが違う。FRU番号を調べてLenovoに注文するのは大げさすぎる。ではどうするか。

修理方針は単純だ。一つのキーボードにつき2個の補修用サスペンションゴムが装備されており、それと交換するのである。それはどこにあるのか。

答え 補修用左ボタンサスペンションゴムはセンターボタンと右ボタンの下にある。

最初に書いた通り、クリックボタンは左クリックがまず死ぬ。右クリック、ましてやセンタークリックはほどんど無劣化で初期状態を維持していることがほとんどだ。だから、使わないボタンのサスペンションゴムと劣化したゴムを入れ替えればいい。3ボタンともに同じクリック感がなければ使用上の問題がある場合はこの限りではないが、ほとんどの場合センターボタンに軽快なクリック感は必要がないはずだ(押しっぱなしで使うものなので)

方針が出たならあとは作業するだけだ。所要時間は3分。

step1 キーボードを本体から外す。2本から4本のねじで止められているのでそれを外してキーボードを外す。外せない場合はそのままでもいいが、センターボタンが分解できないので無理に分解しようとしないこと(破損する)

step2 左右いずれかのクリックボタンの手前側から「めくる」ようにしてハメこみを外す。おおむね2個のツメではまっている。乱暴にせず丁寧に力を入れて「めくるよう」に外す。キートップのように全体を真上に抜くことはできないので必ず「めくる」(無理に真上に引き抜けば奥側のレール部分が必ず破損する)

step3 センターボタンは左右ボタンと上下逆の構造になるため、奥側から手前に持ち上げるようにして外す。この時、センターボタンのレール部分は非常に繊細なので慎重に作業する。また、キーボードを本体から外さずに作業する場合はセンターボタンは外せないのでロックを外して持ち上げるだけにしておく(無理に外そうとしてもタッチパッドが邪魔になって構造的に外れないので必ず破損する。外したければキーボードを本体から外すこと)

この作業、キーボードの天地をひっくり返して作業すると簡単に行く。また、本体からキーボードを外さないで作業するときは、精密ドライバのマイナスの先端などを使って隙間から慎重にめくるようにすること。本当に単純な構造なので必ず外れると信じて作業すること。ただし構造的に間違った力の入れ方をすれば「必ず」破損するので十分に構造を頭に入れてから作業する必要はある。

step4 ボタンを外した後にサスペンションゴムが見えるので、まず劣化した左ボタンのゴムをはずしセンターのゴムと入れ替える。右はそのままとして一度左右ボタンをはめてクリック感を確かめる。しっくりこなければボタンを外して今度はその状態で左右のゴムを入れ替えてみる。ボタンをはめてクリック感を確かめる。それでもしっくりこない場合、サスペンションゴムが上手くはまっていない可能性があるのでボタンを外してゴムの位置を確認する。クリック感に満足したら、左右ボタンを外し、センターに左ボタンのゴムをはめてボタンを戻す(この時、念のためクリック感を確かめて位置ずれがないか確認するが、しょせん劣化したゴムなのであまりクリック感にこだわらないようにする)左右のボタンを元に戻す。センターボタンを最初にはめることさえ守れば左右はどちらが先でもよい。

step5 キーボードを本体に戻す。クリックがきちんとできるかどうかPC上で確認する。

これで完璧。次に左クリックが劣化したら、同じ手順で右ボタンのサスペンションゴムと入れ替える。それもダメになったら、そこがキーボードの寿命だから、中古のキーボードを買って入れ替えよう。中古なので必ず左クリックがへたっているはずだから、組み立てる前にサスペンしションゴムを入れ替えておけば新品同様の左クリック感で使うことができるはず!

だって、ゴム交換でクリック感が復活すること知ってる人、驚くくらいいないから、すべてのゴムを使い切ってる人、まず世の中にいないもん!

というわけで、Thinkpad特有の難問と言われる天板のべたつき、右クリックの劣化は解決できることがわかりました。あと、トラックポイントの使用感の劣化対策ですが、これ、赤ゴムを交換すれば治るし、ネットで4個入り500円くらいで売ってる時代になったから工夫で治す必要なくなっちゃったので省略。

ではまた。

ドライブがアンマウントできない

ここが詳しかった
raspida.com

例によってcloudreadyからSSHでrootで入ってvimで編集して保存して再起動かけるのである。sshで入る手順は前回書いたので省略。これだけで解決した。先人の知恵凄い。

openmediavaultのインストールを説明するblogで「SSHはサービスを停止させろ」と書いてあるのがあったのだけど、sshで入れないと設定が全くいじれないし今回のようなメンテナンスもできないので、自分のような初心者以前のシロウトはssh止めないほうが良いような気がする。コンソールログイン別にめんどくさくないし(blog全盛期はみんなtelnetでサーバーに入ってコンソールでいろいろ設定していたのだ)

cloudreadyをインストールしたPCの電源が切れない

なぜか再起動してしまう。蓋を閉じればサスペンドに入るし、これが相当長時間持つので実用的には問題ないのだけど気持ち悪い。

Q.どうすれば無事電源を切れるのか

A.ctrl+電源offで切れる。手順はctrlキーを押したまま電源off。すぐにctrlキーを離してそのまま待つ→切れる


なお、離さずに押したままだと再起動してしまうので、離すことが重要。

cloudreadyについてきたLinuxが結構使えた話

福島開催あたりから調子が合わなくなってきたので、すってしまうくらいならとばかりにPC周りに金をかけまくっている今日この頃。とりあえずそれまで使っていたLenovoのE520(TARGETサーバ)とR500(クライアント機)を退役させて、R500からはメモリとSSDを抜いてジャンク置き場行きとした。E520は液晶が液漏れを起こしていたり、キーボードの誤認識が起きていたりとリモートで使う以外の用途が考えにくかったものの、とりあえずandroid-x86を入れてみたら、トラックポイントを認識しなかったりしてやはり使いものにならないことが判明した。

そこで、E520にはmSATA端子とSATA端子*2が付いており、mSATAに小さめのSSDをOS用に、SATAに1TB程度のHDDを2台つけて宅内サーバにしたらどうだろうというアイデアがわいた。

無検討で決定したNAS用OSはopenmediavault。debianベースのLinux上で走るサーバーアプリである。インストールは極めて簡単。android-x86をインストールするよりはるかに楽。設定できる項目も多くはないので一度手順を覚えればまず間違うことはない。共有に関するインターフェースがサービスごとでバラバラだとかなかなか粗削りなところもあるが、いちいち555だとか設定していた時代と比べると格段の楽ちんさである。速度もベンチではギガビットLANの理論値の上限までは出る。大きめのファイル(動画など)のやり取りであれば70MB/sくらいの速度でコピーできるので、動画をため込むなら便利過ぎて死ぬ。ただ、細かいデータを大量にコピーしようとするとたった5.5GB程度のデータのコピーに1時間近くかかってしまうので、これは読み出し側または書き込み側のどちらかにボトルネックがあるのではないかと思われる。


それはともかく。ノートPCをサーバーにするにあたって、コンソールが付いているので便利だと思ったらopenmediavaultは自機のコンソール画面を基本的に使わない。液漏れしてるモニタなんだからその仕様は必ずしも悪くないのだが、そういうわけでフタを開けっ放しで使う必要が無くなったので閉じたところサスペンドが始まってサーバーが止まってしまった。こちらはよろしくない仕様である。

openmediavaultの電源関連の設定を調べたがそこをいじる手段は用意されていない。debianの設定ファイルを書き換えなければならないのだ。具体的には
/etc/systemd/logind.conf
これを書き換える。
これは設定ファイルなのだが基本的に全部コメントアウトされているので、設定行の頭から#を取り、suspendと書かれているところをignoreに書き換えて保存する必要がある。自機のコンソールが使えないので別のPCからSSHでログインして、vimで編集して保存するのだ。

問題は、windows環境からだとSSHでログインするのに特別なアプリが必要となる。そういうのはめんどくさい。そこで、cloudreadyにベータ版が搭載されたLinux環境を使うわけである。歯車アイコンをクリックするとLinux(ベータ版)と書かれた項目があるのでそこからLinux機能をインストールする。インストールが終わるとすっぴんのターミナルが立ち上がるので、ssh -l root 192.168.0.XXと打って、パスワードを入力してE520に入る。そこでvi /etc/systemd/logind.confと打つとlogind.confが開かれるので所定の行まで移動してまず頭の#をxで消して、suspendをxで消して、iを打ってignoreと入力してESCで抜けて:wqと打って保存してvimを終了する。そこからはexitとひたすら打てばコンソールからも抜けられるので、cloudreadyはそこでお役御免。蓋を閉じてもサスペンドしないことを確認すれば成功だ。なぜviと打つとvimが立ち上がるのか、そこだけ納得がいかないが、それは置いておく。

このcloudreadyのおまけ機能、結構使える。E520にアプリをリポジトリから入れるのもめちゃくちゃ楽である。入れたのはgeditで、結局立ち上がってくれなかったが。

cloudereadyもといChromiumOSは実際のところ行き詰っている。アプリが全く増えないからだ。それこそターミナルアプリすら用意されていなかった。裏技でターミナルを起動することはできるらしいが、どこまで使えるのかすら不明だった。本家ChromeOSではChromiumアプリを見限っており、androidアプリが使えるように制限を解除してしまい、拡張機能以外のChromiumアプリはサポートを打ち切ると言い出した。しかも、ChromiumOS上で動くgoogle playgoogle play 開発環境が上手く走らないために全く使いものにならない(この現象は初期のPhoenixOSでも見たことがある)

サクサク動くとか、どこへ行っても同じ環境とか、非力なPCでも動くとか、いくら利点をならべてもアプリのないOSはwindowsRTだ。あるいはWindows10mobileだ。RTなんかあえて自社OSしか走らないように設定を変えてしまい自滅の道を歩んだ経緯がある。デスクトップandroidが間もなく実用化する時代において「なにも入らない」cloudreadyの現状は確実に自滅への道を歩んでいるように見えた。

ところが今回、ベータ版とはいえLinux機能が入っているということで、実際にサーバーにSSHでつなげていろいろやってみたことで、cloudreadyはとりあえずできることが増えたことが確認できた。ここまでのChromoimOSは極端なことを言えば、googleのサーバーにぶら下がったシンクライアント端末に過ぎない。ローカルでできることがあまりに少なすぎる。googleのサーバーにぶら下がるだけならwindows10でもできる。windows10はwindows同士のRDP接続も容易だし、サーバークライアントになることも容易だし、単純な端末としてみても結構使えるやつなのである。設定がレジストリの奥底に埋まっているしそこをいじる作法がバラバラなため超めんどくさいのだが、できないことはない。cloudreadyはできんものはできんのだ。が、今回Linuxターミナルを実装したことで、googleサーバー以外に接続して入りいろいろなことをすることができるようになった。相手はそれこそ千差万別である。相手の数だけできることが増えた。

というわけで、簡易的とはいえLinux機能を実装したcloudreadyはOS基本の機能だけでも結構使えるやつになったのである。あいかわらず自分自身の設定ファイルをいじくることはできないのだが、それでも何もできないよりは格段の進歩だと思った。


windowsアプリでSSHクライアント探したんだけどねー。。。なにがなんだかわかんなかったわ。いや、ChromiumOS機、一台は持っておいた方がいいと思いましたまじで。どのご家庭にもある「余ったノートPC」のうち何台かはChromiumOSにしてしまうのはどうでしょうか。

安全牌はPrimeOS classic

完全Windows10化を達成した我が家。だが、Windows10は重くてトロイ。一番まずいのは、しばらく使っていない時期があると、起動時に果てしなくCPUを使って数時間何かやってるところ。常用PCののOSとしては起動時にこまめにメンテしてくれるのはありがたいが、たまにしか利用しない外出用のモバイルPCのOSには全く不適格な仕様だった。

そういうわけで、どんどんWindows10が入ったPCが消えていく。一時期12台あったWindows10PCのうち、現状で稼働できるPCは6台まで減少した。半減である。

Windows10の入っていたPCにインストールするOSとして
・Cloudready (Chromoim OS)
android-x86 (android OS)
・Prime OS (android OS)
・Pheonix OS (android OS)
を、候補とし、実際にインストールを行ってみた。

鉄板はCloudready。よほどのことがない限りこれは入る。ただ、ChromOS系はアプリが少ないので(Googleも2022年にはサポートを打ち切ると宣言している)入れても「WindowsじゃないOSが立ち上がった」以上の感動は少ない。また最終版の32bitイメージは古いatomをサポートしていないっぽい。本家ChromebookでサポートしているGoogle Playが入っていないのも大きな欠点。

android-x86インストーラに癖があるようで、バージョンと関係なく入ったり入らなったりする。各バージョンでx86とx64をそろえているのは大変好感が持てるが、古い機種に入れやすいのはandroid4.4とか5.1なので(なぜか飛んでpieは入る)、起動した瞬間に「なつかしー!」という感情は沸き上がるものの、いまさら4.4のマシン作ってどうすんだよ感が強い。

Prime OSはclassic(32bit) standard(64bitt) mainline(64bit)の3ラインをそろえる。androidのバージョンとしてはclassicは5.1、ほかは7らしいが、フロントエンドのデザインは共通しているため中身の違いはわかりにくい。このうちclassicは大昔のatom機でも稼働する安全牌だった。

Phoenix OSはandroid OS界の期待の新星であるが、洗練されていないデザインとか気になってあまり使いたい意欲がわかなかったので今回はキャンセル。ちなみに32bit版は5.1のまま開発が止まってるっポイ。

中華OSのは他にもFyde OSというのがあってこれはChromium OS。なんといってもGoogle Playをインストールできるのが魅力で、これを入れられればもうChromebookはいらなくなるという魅力的な逸品だが、なんと日本はサポート外。アクチベーションにSMSをつかうのだけど、そこで国番号+81が選べなくて詰む。使い捨てSMSサービスに登録して香港の番号とか取得すると通るらしいが今回は見送り。


といった次第で、今回試した限りでは難しいことを考えずにインストールするならPrime OS classic一択。よほどのことがない限りコケることのない安全牌。ちなみにPrime OS Classicは32bit OSだが、4GB以上のメモリを認識する。メモリ8GBで走らせるとめちゃくちゃサクサク動く。これはおすすめ。


追記 PhoenixOS、Google Play 開発者サービスがインストールできないためChromeが使えないことが判明。恒常的なものなのか、バグなのかは定かでない。互換系のブラウザも起動しなかったので、どうも国民に自由にネット接続させたくない中国政府の影が見え隠れする。百度とかはそりゃあつかえるけどね。日本電視台のandoroid用アプリがないか探し中。

ちなみに、言語を中国語にしないとおすすめアプリに中華アプリが出てこないので注意。


追記の追記 上記現象は32bit版のみおこることで64bit版では起きないことを確認した。ただ、64bit版にはおかしな中華アプリが入っていない。。。それはつまらん!

32bit版のCloudreadyはどこに行ったのか

使い物にならない大昔のwindows7タブレットに現在はWindows10が入っている。だが、Atom Zなんちゃらとか言う石で走るWindows10は地獄である。現在のCelelonと名を変えたAtomではないのだ。悔しいが現在のAtomはうちのCore i7クアッドコアとどっこいどっこいの性能がある(うちのが負けてるわけではないが。。。)

だが過去のネットブックに使われたいたAtomは地獄だった。何よりもネットブックにメモリ1GB縛りをかけていたのが一番まずかった。メモリを交換してやっと2GBにできるがそれ以上はハード的に認識しないとかいうこのまずい設定のために、インテルマイクロソフトGoogleに破れたのだ。

それはおいといて、そういう古のPCにインスコしたいOSは32bit版である。メモリ2GBしかないのに64bit版入れたってしょうがないのだ。

さて、そこで定番のCloudreadyを入れようとするわけだが、なぜか、64bit版のみが存在して32bit版が見当たらない。32bit版がないと困るじゃないか。

そこでネットを掘ったところこのような有益なblogを発見した。
https://plaza.rakuten.co.jp/ponpanpon/diary/202001290000/

なんとふだん「情弱専用」とかバカにしていたインストーラーに32bit版が入っていたのだ。これで多い日も安心である。

追記 結局すべて無駄だった。富士通の初期のタブレットはこれで退役決定。そして、CloudreadyをThinkpad10に突っ込んだところ。。。。音が出ないだけじゃなくてWi-Fiを認識しなかった! Thinkpad10はどうもWindowsじゃないと使えないドライバの宝庫のようだなこれ。そういうわけで、また果てしないくそタブレット探しの旅が続くのである。