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行く先不明のパソコンblog

GAME

これはもうVNLで出してもらいたいくらいカンペキな構成で作られた楽園的神盤!前半6曲と後半6曲で性格がこれほど違ってホントにいいのかystk?

便宜的にA面を"ポリリズム" Side、B面を"シークレットシークレット" Sideと呼ぶ事にした。ポリsideは外向きの「こういうのが聞きたかったんでしょ」的なよそ行きの装い。代表曲乱れ撃ち路線。ここに「Capsule」そっくりさんな2曲が新曲として組み込まれる。

ひっくり返すB面、シクレsideは片面をほぼすべて新曲で埋め尽くした実験的サイド。配信限定の1位曲TSPSが事実上の「初披露」扱いでここに収められているのが目を引く。で、このアルバム、圧倒的にB面がいい。

"ポリリズム" Side

A1. ポリリズム

A2. plastic smile

A3. GAME

A4. Baby cruising Love

A5. チョコレイト・ディスコ

A6. マカロニ

"シークレットシークレット" Side

B1. セラミックガール

B2. Take me Take me

B3. シークレットシークレット

B4. Butterfly

B5. Twinkle Snow Powdery Snow

B6. Puppy love

A1はいわずと知れた看板曲。各所のレビューで「どうもMIXをやり直してるんじゃないか」と言う噂が流れたが実際は変わらず(でも、タワレコの試聴機ででサンプル盤を聞いたら確かに音の重ねがぜんぜん違うんだよね)理由は不明。

A2は始まった瞬間「か、capsule?」とたまげる一曲。ystk色の強いperfume、という根強いリクエストに答えたような「ご注文の一品」と言う感じ。よくできてるけど、やっぱりつまらないんだよね、これじゃ。キック4つ打ち+ブミブミベース+加工ボーカル+「キミボク」リリックという、割と新鮮味のない作風。いいんだけどね。

A3。タイトル曲「GAME」Perfumeには珍しいタテノリ曲。Perfumeの3人はボーカルではなくコーラスとして参加している感じ。イントロからサビにいたる流れが特に変化もなく一貫していて、ystk得意の「テンション→緩和」形式(starry skyに顕著)にならないので「おや?」と思うが、逆に一本調子になった気もする。Perfumeのレパートリーにかつてなかった楽曲である事は認めるがまだまだ小手調べと言う作品。

A4は、とにかくystkのご機嫌なピアノを聴くための一曲。TSPSにおけるエレピの執拗なコンピングもよかったけど、この曲のystkのピアノはよく歌っている。シングル発売時にystkはマカロニ押しだったらしいけど、この曲のほうがいいと思うぞ。

A5は、ポリ発売前の看板曲。とにかくベースが踊っていて楽しい。こんなに踊るベースはJ-POPじゃ聞いた事がないという。そして、間奏でさりげなくアコギが鳴るのもポイント高し。いや、文句なしにいい曲。

A6は「典型的C/W曲」マカロニ。ソウル系のサウンド(リズムもそうだけどローズとオルガンがいい!)、そしてさりげなく挿入されるアコギ(ここでも!)が素晴らしい。名曲大会のA面を閉め括るにふさわしい置き所だと思う。


で、B面トップは「セラガ」 これが今までのPerfumeの楽曲イメージそのままでありながらすべてが新しいという神曲。ここから怒涛のB面開幕だ。

B2はメロウかつハードドライビングなナンバーTake me Take me。この「メロウ」要素が万を持してksykのボーカルでリードされてきた瞬間、完全に世界が変わった気がした。ここでもアコギの音色が切ないんだ。アコギはこのアルバムを読み解く一つの鍵であるように思う。構造としてはGAMEの「それ」と変わらないんだけど、こっちのほうがとにかく大人っぽくていい。PerfumeのNEXT STEPはむしろここからがはじまり。

B3はシークレットシークレット。ハープのアルペジオとマラカスの刻み(ブラシじゃなかった!)に導かれて始まる力強いナンバー。YMOっチックな表メロの裏で跳ね回る裏リズムをとにかく聞いて欲しい。MVで揶揄られていた通り、この曲はシティとエレワーの換骨奪胎そのものなんだけど、支えるリズムが全く違う。これは踊れる!いや、踊らざるを得ない!これ聞いて腰が浮かない奴は音楽聴いてない奴!カンペキだこれ。泣ける!踊れる!タカマル!21世紀のアイドル歌謡の標準はこれ!キマリ!

B4いきなりジャングルSEから始まるラテンノリの珍曲Butterfly。バックの音がライアーゲームそのまんまと言うのはおそらく確信犯的所業。その上に載ってるメロがこれはもうインファント島からモスラを呼ぶしかない的エキゾチカ路線と言うよくわからない快楽的一曲w で、このいんちきエキゾチカが終曲で一気に炸裂するので、これはその露払いでもあったりする。

B5、TSPSは旧曲らしいイントロの薄さから、いきなり分厚いキック4つ打ちに変化する変態的構造にまず惚れる。そして、Aメロのバックで執拗に繰り返されるエレピのコンピングでやられてしまう。ここの構造を曲全体に拡大したのがGAMEでありButterflyであるからだ。アルバムのこの位置に入れて改めて聞くと、とにかく凄い名曲で、配信1位は当たり前と言う気もするけど、そんなに耳あたりのよい曲でもないと思う。ここいら辺から確実にPerfumeは「ウケ」ていたんだなぁ、といまさらのように思ってしまう作品。

B6、Puppy loveはシンバルの一撃からご機嫌なベースラインに乗ってバンドノリノリノリのAメロになだれ込むこのアルバム最大の異色曲にして次回作への期待を残すチャレンジングチューン。ystkもスタッフも3rdアルバム作る気満々です。これがラスト曲にして最高の曲だから「聞き足りない感」が凄く残るんだよね。曲そのものは従来のPerfumeナンバーに一番近い内容なのにアレンジがぜんぜん違う。



だってこれもうハウスでもテクノでもないし!


総評 凄いアルバム。買って損なし。明日のBSが楽しみ!



一日1pino!!!!!!!!!